TOP

SunBridge

SunBridge(サンブリッジ)

新型HPLCカラム SunBridge(サンブリッジ)は、かつてないほどの安定性を有した全多孔性ウルトラハイブリッドカラムです。

創業以来当社が培ってきたシリカ表面処理と創製型有機シリカ粒子の融合技術(Ultra Hybrid Technology)により、これまでのC18カラムの限界を超えた極限とも言える高耐久かつ高安定な性能を発揮します。

ハイブリッドカラムについて

ハイブリッド粒子で製造したカラムは世の中に多数あります。ハイブリッド粒子とはシリカ(無機)にエチレンなどポリマー(有機)を架橋した充填基材のことで、有機シリカと呼称される場合もあります。アルカリへの高耐久性が主な特徴と言われますが、シリカ表面を改質したパーシャルハイブリッドシリカ粒子と有機シリカを創製したフルハイブリッドシリカ粒子では、実は耐久性能が大きく異なります。

例えば、当社が2022年に開発した汎用HPLC向けコンセプトカラムProminert(プロミナート)は3.5 μm高効率シリカ粒子の採用と共に高耐久化を特徴としていますが、この基材はハイブリッド(有機シリカ)粒子ではなくあくまでシリカ粒子です。しかし下記図に示すように表面に対する高度不活性処理(Tandem TMS end-capping)の適用によって、他社パーシャルハイブリッドに匹敵する高耐久性を有しています。工程は異なるもののエンドキャッピングもシリカ表面の改質処理と言え、事実、高度不活性処理を施したシリカカラム(Prominert)は、パーシャルハイブリッドカラムと比べてアルカリ耐久性の差異が殆ど無い事が分かります。因みに2015年に上市したSunArmorはパーシャルハイブリッドの類型です。

ウルトラハイブリッドテクノロジー

次に、パーシャルハイブリッド(A~C社)及びフルハイブリッド(D社, SunBridge)のカラムにアルカリ移動相(pH 11.5)を通液した際の耐久性の比較を以下に示します。対比からフルハイブリッドカラムはパーシャルハイブリッドカラムよりも遥かに高い耐久性を有する事が分かります。特に、SunBridgeは過酷な高pH条件に関わらず劣化兆候が全く認められませんでした。

酸性条件(pH 1)においてもSunBridgeは高い性能を示します。官能基の脱離を防ぐ上で表面の不活性化処理が安定性向上に寄与していると考えられ、SunBridgeは耐酸性の面でも既存のフルハイブリッドカラム(D社)をも凌駕します。例えば当社のSunShell(緑色)はコアシェルカラムの中で遥かに高い耐久性能を有していますが、SunBridgeはそれと比較しても異次元の耐酸性を有している事がよく分かります。

SunBridgeの卓越した安定性の理由は充填剤の合成技術にあります。創製したエチレン架橋シリカゲルを用いるだけでなく、高度エンドキャッピング処理の適用によって「内側も外側も」言わば二刀流の不活性化を行っている事が高い安定性の秘訣です。汎用的な移動相条件は勿論、高負荷のかかるイオンペア条件、連続分析、分取精製など多用途での活用が期待できます。

図:SunBridgeに適用した高度不活性技術~Ultra Hybrid Technology~の概要

SunBridge アプリケーション

SunBridge 5 μmと、D社ハイブリッドカラム 3.5 μmを用いて高吸着性化合物(金属配位性化合物、塩基性化合物)を分析比較した例を以下に示します。

一般的には5 μm→3.5 μmと粒子径が小さくなるほど流路拡散が抑えられ、理論段数(N)は向上します。しかし、もし吸着によってピーク対称性(TF)が損なわれると理論段数も悪化するため、必ずしも微粒子=高理論段数は成り立ちません。吸着性化合物群において、高度不活性処理を施したSunBridge 5 μmは、テーリング影響の大きい3.5 μmのD社カラムよりも高い理論段数を示します。共に高い耐久性を示すSunBridgeとD社カラム(フルハイブリッド)ですが、低吸着性の観点ではSunBridgeの方が遥かなアドバンテージを有していることが分かります。このように使用pH範囲の拡張に留まらないカラム性能の信頼性が、SunBridgeがフルハイブリッドを超える「ウルトラハイブリッド」カラムである所以です。

その他、SunBridgeを用いたユーザーアプリケーションの事例を以下にご紹介します。

 No.1173 核酸合成関連化合物の分析 [PDF]:フルハイブリッドカラムとの比較

 No.1174 有機合成関連化合物の分析 [PDF]:フルハイブリッドカラムとの比較

 No.1175 OPA誘導体化アミノ酸の分離 (3) [PDF]:パーシャルハイブリッドカラムとの比較

 No.1179 ビスフェノールAとグルクロン酸抱合体の分析 [PDF]:コアシェルカラムとの比較他

  最新のアプリケーションは、こちらよりご確認下さい。

SunBridge の仕様

<例> SunBridge C18 5 μm の充填剤仕様

 基材: 創製型有機シリカ(フルハイブリッド), 細孔径: 0.8 mL/g, 比表面積: 190 m2/g, 細孔径: 15 nm, 不活性化法: Tandem TMS

 講演資料:エチレン鎖をシリカ骨格内に導入したハイブリッド型シリカ基材を用いた新規C18カラム[PDF] (第30回 LC & LC/MS テクノプラザ, 2025/1/16)

その他の詳細・カラムサイズ・価格表は、SunBridgeカタログ[PDF] を参照下さい。

(発売記念40%OFFキャンペーン実施,期間:2025年2月より~2025年7月31日まで)

2025年中に順次 3 μmや1.8 μmの粒子径ラインナップ拡充の他、C18以外の固定相の新規開発も計画しています。今後の展開にご期待下さい。